ぼやかないつもりのメモ(ブログ Ver)

つぶやきとメモの記録。更新はぼちぼち。

Greatest Of All Time

Greatest Of All Time(GOAT)は誰か?可能性のある選手はたくさんいるけど、やっぱりFedererだろうとこのWimbledon 2012で実感した。Federerの実績(GS17勝)は言うまでもなくそれだけでGOATに値するが、テニスのレベルを変えてしまったことも理由の1つに挙げていいと思う。Federerが台頭する前(だいたい2000年くらい?)に比べ、それ以降ではストロークやサーブ、リターンのレベル(スピード、精度、回転量)がどれも格段に上がってしまい、「テクニック(精度)か、パワー(スピードや回転量)か?」じゃなくて、「全部持っていて当たり前(当然フィジカルも高いレベルで要求される)、その上で他の選手に比して何を武器にするのか」が問われる時代になった。このレベルのテニスに到達できる可能性を示し、実際に引き上げ(てしまっ)たのが、ほとんど無敵を誇った時代のFedererだと思う。ところが、Federerが引き上げたレベルに対抗し、そのレベルまでついてきた3人のタレント(Nadal、Djokovic、Murray)が、FedererをNo. 1から引きずり下ろしてしまった。ただ、それと同時にFedererが無敵だった頃に相手に相手に与えてた「Federerに勝つのは無理かもしれないと相手に感じさせるプレッシャー」まで剥ぎ取られてしまったのは少しだけアンラッキーだった。これで1つ1つの試合に勝つことが以前より難しくなり、ここ数年はいつもより苦戦していた(No. 3を苦戦と言ってしまえる選手自体他にほとんどいないけど)。しかし、去年の後半から徐々にプレーが冴え始め、今大会では、30歳を超えているにもかかわらず、GS決勝で劣勢をひっくり返すパフォーマンスを見せ、自らのGS優勝回数の記録を更新し、さらにNo. 1まで奪い返してしまった。1番得意だったサーフィスなのは確かだけど、自らが自らを苦しめる存在まで引き上げてしまったTop 4のうち2人を打ち倒して達成してしまうあたり、今大会の結果もFedererをGOATたらしめる新しい理由の1つとなりうると思う。とはいえ、今後、再びNo. 1争いは混沌とするだろうから、テニスファンにとっては本当に楽しみな状態になった。Top 4は本当に高い次元でテニスをしているので、どの大会でも楽しい試合を披露してくれるだろうし、そこに常にNo. 1争いというプレッシャーがかかることで、尋常ではないパフォーマンスが見られることも多くなるかもしれない。願わくば日本人として錦織がこの輪に加わってくれればなぁと思う。本当にWimbledon 2012は、いつになく興奮度の高いGSだった。これからハードコートシーズンを経てUS OPENに突入するけど、本当に目が離せなくなってしまった。