ぼやかないつもりのメモ(ブログ Ver)

つぶやきとメモの記録。更新はぼちぼち。

たとえ

昼飯後にコーヒーをすすりながらアホみたいにオッサン同士で話していたのだが、「ワシらの仕事・同業者を出元別で例えるならばどうなるだろう」という議論をした。その結果、以下のようなワシの例え話が採用された。
「あるバスに10名の研究者が乗っていました。バスが、ある停留所に着いた時、次に大群の小学生が乗車してくることがわかったので、研究者たちは降りることにしました。このとき、11名の研究者が下車しました。「10名乗車していたのに11名下車?」ということは、どういうことでしょう?ここで、この不可思議な現象について各職業の人たちが考察します。
あなたが、Biologistならば、「Practicalにバスを降りた人数がマイナス1でもいいが、生物学的な説明がいるだろう。まあ、データなんて世の中はそういうもんなんだよ。数理モデルなんていうものは細かいところまで説明できないのだから、数式は安定解とかがわかって大枠を説明することさえ出来ればいいよ。私の研究友だちだったら分子生物学的にこれを説明できるんじゃないだろうか。Real-TimePCRでマイナス1が説明できるんじゃないか。CD8 T細胞の反応はどうだろうか。」と考えるでしょう。
あなたが、Statisticianならば、「バスを降りた人の数がマイナス1になるのはDevianceだ。これはRepeatedmeasurementをしたら一般化することが出来るだろう。Errorとはそういうものだ。Randomized repeated measurementの設計の方が事象に対する答えそのものより大切だ。例えば、1名別のデータを取った場合はSurvivalの問題を抱えることになるが、そういうデータはTruncatedなのかどうかが重要だ。Uncertaintyになるからね。」と考えるでしょう。
あなたが、Mathematicianならば、「うーん。この問題に関しては、私は仮説的な1名をバスの中に加算しますね。現実世界の有限事象では、やっぱりマイナスはない方がいいですからね。でも、数式上では安定解はわかりますし、定性的な動向がわかるから、私的には全く構わないことですよ。それよりも、私は無限事象の方が好きですよ。積分式にした時に数式が解けるかどうかですよね。」と考えるでしょう。
あなたが、Epidemiologistならば、「デザインに問題があるんじゃないか?バスから降りた人の定義は何か?Misclassificationをしていないか?陽性適中率はどうなのか?やはり、Prospectiveには様々なBiasがあるのだから、そのせいもあると思うよ。そういうバイアスや交絡のたくさんな研究はInvalidだから無作為割付試験をしよう。」と考えるでしょう。
以上のいずれの反応に近いかによって、同業者の特性がわかります。ちょっとBiologistは日本の研究者の反応を例に作ったので言い過ぎな部分がありますが、こういう感じのMixtureがワシらのいるModellerの世界というものだと思われます。

元ボスと一度話をしてみて欲しい。というか、正直、そういうところを見てみたい。